FP3級の不動産知識が、実家の建て替え・土地売却で本当に役立った話

FPの知識が実生活で役に立つか知りたい。
そんな疑問にお答えします。
社会保険や公的年金は社会人なら誰もが関わる機会が多く、知識が役立つ場面も想像しやすいと思います。
一方で、金融資産運用や不動産の知識は、興味がなければ「自分には関係ない」と感じてしまいがちです。
私自身もFP3級の不動産分野を勉強していた時は、正直そこまで実生活で使う日が来るとは思っていませんでした。
しかし実際には、実家の建て替えと土地売却に関わる中で、不動産の知識が役立つ場面が何度もありました。
- 実家の建て替えで役立ったパターン
- 土地売却の話を理解する上で役立ったパターン
- FP3級の知識は「攻め」ではなく「守り」になる
今回は、私がFP3級の不動産知識を実生活で活かせたと感じた体験を、正直にお伝えします。
これから資格取得を考えている方や、実家の不動産・相続を意識し始めた方の参考になれば幸いです。
それでは、さっそくいきましょう。
実家の建て替えで役立った「接道義務」と「セットバック」

実家は築40年ほどの古い家です。
今回、同じ敷地内の別の場所に新しく建て替えることになりました。
元々の母屋は少し奥まった位置にあり、接道からは私道を入ったところに建っていました。
建て替えの話が進む中で、不動産屋を交えた親との打ち合わせに同席する機会がありました。
その場で出てきたのが「接道義務」と「セットバック」という言葉です。
実際には、今回の建て替え先の土地は接道の条件を満たしており、セットバックが必要な状況でもありませんでした。
ただ、古い家ならではの立地の事情もあってか、打ち合わせの中でこの2つの言葉が自然と話題に上がりました。
FP3級を勉強していなければ、確実に意味が分からないまま聞き流していた言葉だったと思います。
その場で意味を理解できたのは、資格の勉強で一度インプットしていたからこそです。
交渉を有利に進めたわけではありません。
ただ「今、何の話をしているのか」が分かる、それだけで打ち合わせの場での安心感はまったく違いました。

「不動産屋との会話の中で分かる用語がある」といったとても些細なことですが、嬉しかったのを覚えています。
資料を見るときに役立った「建ぺい率」と「容積率」

新しい家を建てた土地は、元々母屋に隣接した農地でした。
農地転用の手続きを経て宅地として整備され、そこに建て替えることになりました。
この手続きも父親が主体となって進めており、私は不動産屋とのやり取りを横で聞いたり、資料を確認したりする立場でした。
農地転用が完了した後、不動産屋が持参した土地の詳細資料に目を通す機会がありました。
そこに記載されていたのが建ぺい率と容積率の数字です。
どちらも用途地域ごとに上限が定められており、その土地に建てられる建物の大きさに関わる重要な数字です。
資料を見たとき、正直それほど詳しく説明を受けたわけではありませんでした。
ただ、数字の意味が分かる状態で資料を眺めたとき、「ああ、この地域はこういう基準なんだ」と自分なりに内容を読み取ることができました。
知識があったから何か特別な判断ができた、というわけではありません。
それでも勉強していなければただの数字として流していたはずの資料が、自分なりに読み取れる情報になっていた。
その小さな変化が、思いのほか頼もしく感じられました。

理解できると、何ごとも楽しく思えるものです。
意味が分かって資料を見る、それだけで全然違うんだなと実感した瞬間でした。
土地売却の場面で役立った「媒介契約」

農地転用と建て替えを進めるのと同時に、その他の土地については売却することになりました。
こちらも父親が主体となって進めており、私は不動産屋との打ち合わせに同席する形でした。
打ち合わせの中で、不動産屋から媒介契約の説明がありました。
不動産屋が3種類を順番に説明してくれたとき、FP3級で勉強した内容と重なる部分が多く、話の流れを理解しながら聞くことができました。
ただ正直に言うと、どの契約が自分たちにとって最善かを判断できるほどの知識はありませんでした。
表面的な制度の意味は分かる。
でも、実際の交渉の場で意見を言えるレベルには到底及びませんでした。
不動産屋が勧める契約が売り手にとって必ずしも有利とは限らないという話も耳にしたことがありますが、その時の自分にはどう判断すればいいかまでは分かりませんでした。
それでも、相手が何を説明しているのかが分かる状態で席に座れていたことは、それなりに心強かったと思っています。

経験を重ねれば、判断基準を理解できたり、自分なりの意見を持てたりすると思います。
FP3級の知識は「守り」になる

今回の経験を振り返ると、FP3級の不動産知識が役立った場面は、いずれも派手なものではありませんでした。
交渉を主導したわけでも、得をしたわけでも、ミスを防いだわけでもありません。
ただ、知識がなければ確実に「意味の分からない言葉が飛び交う場」になっていたと思います。
接道義務、セットバック、建ぺい率、媒介契約。
どれも勉強していなければ素通りしていた言葉です。
不動産の手続きは、人生の中でそう何度も経験するものではありません。
だからこそ、いざその場に立ったとき何も知らない状態で臨むのと、言葉の意味だけでも知っている状態で臨むのとでは、自分の立ち位置がまったく違います。
FP3級の知識は、攻めの武器というより守りの土台に近いと感じています。
特に、実家の相続や不動産の動きをそろそろ意識し始めた方には、その土台を持っておくことが後々じっくりと効いてくるはずです。

特にFPの知識は、今は必要ないかもと思うこともあります。
しかし将来、その知識が役に立つタイミングがやってきます。
知識は、使う日が来て初めてその重さに気づくものだと思っています。
知識は、使う日が来て初めて意味を持つ

今回経験したことは、どれも大きな出来事ではありませんでした。
親と不動産屋のやり取りを横で聞いていただけ、資料をちらっと確認しただけ。
それでも、その場で言葉の意味が分かったという事実は、勉強していなければ生まれなかったものです。
勉強した内容がそのまま試験に出るように、現実の場面でもきれいに登場するわけではありません。
でも、言葉の意味を知っているだけで、その場の会話が「分からない話」から「なんとなく理解できる話」に変わる瞬間があります。
その積み重ねが、じわじわと自分の中に残っていくものだと感じています。

FPに興味を持たれた方は、下記記事も参照してください。


