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【儲けの本質がわかる】営業利益率とは?投資初心者向けにやさしく解説

皆さん、良い投資ライフを送ってますか?
こんにちは、黒野ジミーです。

有名企業で人気商品もあり、とっても儲かっていそうなのに株価は微妙。
そんな疑問を抱いたことはないでしょうか?

実は、企業の“儲けの実力”を見抜くには、売上高や株価だけでは不十分なんです。
そこで役に立つのが営業利益率という指標なんです。

営業利益率を知れば、
・本当に稼ぐ力を持った企業
・景気に負けない強い体質の企業
を見つけることができます。

この記事では、初心者でも簡単に理解できるように、やさしく丁寧に解説していきます。
投資判断にも使える知識ですので、ぜひ最後まで読んでみてください!

営業利益率は何%なら優良企業?ズバリ目安はコレ!

「どれくらいの営業利益率なら良いの?」投資初心者の方がまず気になるのはここですよね。

結論からお伝えすると…

営業利益率評価の目安
10%以上優良企業のライン!しっかり稼ぐ体力あり
5~10%平均的。業界によっては十分合格
5%未満要注意。利益体質が弱い可能性も

たとえば、売上は大きいのに利益が薄い企業と、売上がそこまででも利益をしっかり出す企業。
単年度での判断は避けたいところですが経営が安定していると評価され、株価が伸びていくのは後者のケースが多いんです。

後で詳しく説明しますが、業界によって適正水準が異なったり、逆に高すぎる場合は要注意でなぜ営業利益が高くなっているか理由の確認が必要です。

まずは目安を知っておくだけで、銘柄選びの失敗がぐっと減ります!

営業利益率とは何?

企業の収益力・経営の安定性を示す財務指標で、本業でどれだけ効率的に利益を稼げているかが分かります。

計算式は下記の通りです。

売上高とは、企業が商品やサービスを売って得た”売上の総額”のことです。
営業利益とは、売上高から売上原価、人件費・広告宣伝費・家賃などの販管費(販売費及び一般管理費)を引いた後に残る利益のことです。

営業利益が売上全体の何%を占めているかを数字で表します。

たとえ売上が大きくても、コストがかかりすぎて利益がほとんど残らない企業もありますし、逆に売上はそこまで大きくなくても効率的に利益を出す強い企業もあります。
営業利益率は、まさにその違いを見抜くための基準です。

この数字が高いほど、無駄のないビジネスモデルを持ち、収益を安定して生み出せる企業と評価できます。
さらに景気が悪化したときにも利益を保ちやすく、長期投資に向いているケースが多いのも特徴です。
投資初心者にとって、営業利益率は企業の「稼ぐ力」を判断する最初の入り口となるとても使いやすい指標なんです。

業界によって平均は違う

営業利益率の平均は、業種によって大きく違います。
同じ10%の利益率でも優秀と評価される業界もあれば、平均よりやや低いと感じられる業界もあります。
なぜこんな差が生まれるのかというと、業界ごとに必要なコスト構造がまったく異なるからです。

例えば、飲食や小売のように大量の仕入れや人件費が必要なビジネスは、どうしてもコストが高くなり利益率は低めになります。
ソフトウェアやネットサービスのような作るコストがほとんど増えないビジネスは、売上が増えるほど利益率が高くなる傾向があります。

つまり、営業利益率を見るときは”業界の平均と比べてどうか”がとても重要です。
飲食店で営業利益率が5%なら優秀ですが、IT企業で5%だと弱いかもと判断できます。
この視点を持つだけで、企業の本当の強さがより正確に見えてきます。

営業利益率は単なる数字ではなく、業界の特徴や企業のビジネスモデルを理解する手がかりになる、投資家にとって非常に頼れる指標です。


下記サイトでは、各業界の営業利益率の平均値を記載してくれています。

https://zaimani.com/financial-indicators/operating-income

注意点・ポイント

1.単年だけで判断しない。
営業利益率は景気や一時的なコストで大きく変動することがあります。
最低でも3〜5年の推移を見て、安定しているかどうかを判断するのことが大切です。

2.高ければ良いというわけではない。
営業利益率が高いのは基本的に良いことですが、異常に高すぎる場合はビジネスの歪みや持続性の問題が隠れていることがあります。

高くなりすぎる要因として、無理なコスト削減を行っている、商品の価格を上げすぎている、成長への投資を抑えすぎているなどが考えられます。
このような要因が長期間続くと、顧客離れや売上低下により将来的には収益が落ち込む可能性もあります。

【投資への活用方法】ROEも一緒に覚えよう

投資判断をするうえで、営業利益率だけでは分からない“株主が出資したお金(自己資本)をうまく活用しているのか” も確認したいところです。
そこで合わせて覚えたいのが ROE(自己資本利益率) です。

ROEについては下記記事を参照ください。

ROEは株主が出したお金を使ってどれだけ利益を生んでいるかを示す指標で、投資家にとって最重要クラスの数字と言われます。
営業利益率が高い企業は利益を生み出す力が強いため、基本的にROEとも相性が良い傾向があります。

なぜ相性がいいのかというと、
営業利益率=本業の稼ぐ力
ROE=株主のお金を増やす力
という関係にあるからです。
本業でしっかり稼げている企業は、結果的に利益も積み上がり、株主資本を効率よく増やせるケースが多いのです。

つまり、
・営業利益率で“事業の強さ”を確認する。
・ROEで“最終的な株主リターン”を判断する。
という二段構えでチェックすると、より精度の高い投資判断ができます。

営業利益率が優秀で、なおかつROEも高い企業は、本業が強くて株主にもきちんと利益を返している企業”と考えられます。
投資先を選ぶときには、この2つをぜひセットでチェックしてみてください。

まとめ

営業利益率は、企業の“本業の稼ぐ力”を見抜くための非常に重要な指標です。

優良企業の目安は10%以上、業界平均なら5〜10%がひとつの基準になります。
ただし業界ごとに利益率は大きく異なるため、必ず平均値との比較と複数年の推移を確認しましょう。

営業利益率とROEを組み合わせることで、事業の強さと株主リターンを両面から評価でき、投資判断の精度が大きく向上します。

営業利益率を味方につけて、失敗しにくい投資を一歩ずつ進めていきましょう。

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